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JPホーム(高松建設)のウィンブル建築記録


by itemaetaro
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【豆知識】圧縮強度試験について。

今回はコンクリートの圧縮強度試験(JIS A 1108)について書きたいと思います。

まず試験用の供試体(テストピース)を打設するコンクリートから規格(JIS A 1132)に準じて採取を行い、現場で20±2℃の水中養生を行います。 そして供試体を試験所(僕の場合は財団法人 日本建築総合試験所)に持ち込んで、専用の機械に供試体を挟み込み、上から圧力をかけ破壊されるまでの強度を測定するわけです。 

供試体は、寸法φ10×20の供試体を誤差を防ぐべく3本一組で試験するのですが、1週間後と4週間後に圧縮強度の試験をします。 場合によって4週強度のみのケースもあるそうですが、1週から4週までの増強度は殆ど一定であることから、目安として通常は1週強度も試験するとのことです (逆に建物の構造体から直接コア抜きして強度試験を行う場合もあるとのこと)。

圧縮強度は通常、4週強度で判断するのですが、供試体3本の試験で、①いずれも呼び強度の85%以上を上回る、②平均値が呼び強度を上回る、という条件を達成すれば合格となります。



そして下記が試験結果です。
場所     設計値       1週    4週
基礎 普通24-15-20-N → 24.0 → 30.3
一階 普通27-18-20-N → 21.5 → 27.1
二階 普通27-18-20-N → 24.0 → 32.4
三階 普通27-18-20-N → 21.7 → 31.1

呼び強度は設計値にある通り、基礎が24N/mm2で上部躯体が27N/mm2ですから、贅沢をいえば三階の強度がスランプ試験同様に弱い気もするのですが、何れも基準の範囲内に収まっております。 僕の場合は現場監督のKさんが毎回試験後に試験結果を送って下さったのですが、RC造で現場打ちで家を建てるなら、やっぱりこだわりたいポイントの一つですね。
by itemaetaro | 2007-02-10 22:19 | └家/その他雑件